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2008年10月 9日 (木)

白愁のとき~緒形拳さん

緒形拳さんとは一本だけだが印象深い仕事をした。

1996年のTBS月曜ドラマスペシャル『白愁のとき』。
夏樹静子さんの原作で、共演は黒木瞳さん、藤田敏八カントク、酒井美紀ちゃん。演出は大山勝美さんという豪華布陣で、確かその年のギャラクシー賞奨励賞を受賞した作品だった。

その折りに緑山のスタジオで緒形さんを紹介され、少しだけ話を交わした記憶がある。
その頃の緒形さんはホンにウルサイ役者さんというのが定説で、シナリオに自分で手を入れてセリフを書き直すという噂を何度も聞いていた。
しかし、この『白愁のとき』に関してはほとんど何の注文も出さず、ほぼホンの通りに芝居をしてくれたことが、誇らしくも嬉しかったことを今でも鮮明に憶えている。

そのシナリオは、原作では脇役の存在でしかない不動産屋を主人公に改変するという、原作者の激怒を買いかねない脚色を施したものだったが、幸いにもシナリオライター出身の夏樹さんが、広い心で「どうぞご自由に」と許可をしてくれた。
そして、ある種破天荒なキャラクターを持った、そんな映像ドラマ上の新主人公像を、緒形さんは見事な芝居で演じきってくれたのだった。

やや品性を欠く言い方で恐縮だが、「やっぱり高いギャラを持っていく役者さんだけのことはある」と、黒木瞳さんのこれまた見事な読解力に裏打ちされた芝居とともに、自分がかかわった作品の中でも忘れられない一本になっている。
掛け値なしのホンモノ、誰の目から見ても稀代の名優だった緒形さんと、たとえ一本だけでもそんなクオリティの高い仕事ができたことを誇りに思いつつ、合掌……。
http://homepage3.nifty.com/osan6/SCENARIO/HAKUSYU.HTM

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2008年10月 6日 (月)

本日放映です

『警視庁三係吉敷竹史 シリーズ#4 幽体離脱殺人事件』

原作:島田荘司    脚本:牡丹亭と庵   演出:千葉行利

出演:鹿賀丈史  相田翔子  田畑智子  中村綾  賀集利樹  夏八木勲

月曜ゴールデン枠  TBS系全国ネット  21:00~22:54

『寝台特急はやぶさ 60分の1秒の壁』、『灰の迷宮』、『北の夕鶴 3分の2の殺人』に続く第四作は、風光明媚な伊勢志摩が舞台です。

話題の相田翔子さんが、幽体離脱した自分が犯した殺人事件に混乱する女性を、文字通りの体当たりで熱演しています。

第五作につなげるためにも、一定の数字を稼がなければいけません。

島田荘司ファンも、鹿賀丈史ファンも、単に通りがかっただけだという方も、それぞれの視点でお楽しみ願えればと、ご笑覧をよろしくお願いいたします。tv

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2008年10月 3日 (金)

新作二本オンエア予告

1. 『シュラバッ!』

  10月4日(土)昼14:00~15:24
  全国TBS系ネット(スペシャルドラマ枠)

  出演:野際陽子 安達祐実 松田美由紀 紺野まひる 阿知波悟美 
  脚本:イケタニマサオ
  演出:小森耕太郎
 
昨年の昼帯『熱血ニセ家族』でプロデューサー兼演出を担当した、畏友小森耕太郎選手が手がけた最新作です。
ワンシュチエーションのどたばたコメディーという話ですが、詳しくはCBC(中部日本放送)のホームページ http://hicbc.com/tv/syuraba/ でどうぞ。

2. 『警視庁三係・吉敷竹史シリーズ#4 幽体離脱殺人事件』

  10月6日(月)夜21:00~22:54
  全国TBS系ネット(月曜ゴールデン枠)

  出演:鹿賀丈史 相田翔子 田畑智子 中村綾 賀集利樹 夏八木勲
  原作:島田荘司 脚本:私め
  演出:千葉行利

三年前に始まったシリーズの四作目。今回はまるで幽体離脱でもしたかのように、もう一人の自分が殺人を犯すという不可解なお話。
すでに原作を読んでいる方も未読だという方も、それぞれの視点で楽しめるドラマに仕上がっていると思います。
さらにシリーズを続けていくために、一人でも多くの視聴者に観ていただいて、第五作目につなげたいと期しています。参考URL http://www.tbs.co.jp/getsugol/

以上両作品、よろしくご高覧のほどをお願いいたします。sign02

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2008年10月 2日 (木)

えずくろしい

「えずくろしい」とは京都の花街(かがい)に伝わる業界用語。
二十歳前後になって、いわゆる「おぼこい」感じが抜けてしまった舞妓ちゃん、はっきり言って可愛くない舞妓ちゃんを形容する言葉です。

「○○ちゃんもすっかりえずくろしゅうならはって。そろそろ芸妓(げいこ)に襟替えの年頃やなあ」という風に使います。
で、じつはNHKの朝ドラ『だんだん』の夢花ちゃんが、まさにそのえずくろしい舞妓さんぶりで、正直初回からちょっと引いています。

化粧の仕方が中途半端で、お白粉の塗りが舞妓にしては薄すぎ、まだメイクの途中にしか見えないのが、違和感バリバリなんですね。
「可愛いなあ」と、実際の舞妓ちゃんを見たときに感じる、あの秘めた大人の喜びが湧いて来ないのは、いまのところの大きな欠陥です。

それから、重箱の隅をつつくようですが、舞妓が二人だけでお座敷を務めるということは、原則的にはありません。
舞妓というのは、あくまで芸妓のお姉さんの添え物的存在で、極端に言えば何もせず、ただお客に舞いを見せればそれでいいのです。

ですから、芸妓さんが一人に舞妓ちゃんが一人、地方(じかた)のお姉さんが一人というのが、ドラマの中にあったお座敷では、最低限の正式な形です。
もちろん、なじみになってくればひいきの舞妓ちゃんだけを呼んで、座敷の外で遊ぶという「ご飯食べ」なども出来ますが、テレビに出ていたお客さんは、そこまでのごひいきさんには見えませんでした。

とは言いながら、『SAYURI』『舞妓Haaaan』と続けざまの偏見映画に屈辱を重ねてきた京都花街が、「祇園甲部」の協力と銘打って、正式な提灯を写すことを許可し、あの「井上流家元の八千代さん」が、舞いの監修にクレジットされているという、別の花街映画を企画している者にとっては、うらやましくも大いに参考になるドラマです。

何と言っても、あの『出雲の阿国』を書いた女性ライターさんの作品だし、初めは不調でもいつか面白くならないわけがない。
それが証拠に、京野ことみちゃんと石田ゆり子ちゃんの芸妓姿は、結構サマになっているじゃないかと、ポジティブな方角を向いて、「だんだん良くなる法華の太鼓」の例えもあることだしと、今しばらく期待を持って、毎朝の楽しみとしてドラマに付き合っていこうと思っています。

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